2021年01月30日
アレルギーの発症予防について
アレルギーの発症予防については、我々アレルギー専門医にとって永遠のテーマです。
まず、昔から最初に関与するのは「食物抗原」です。
特に「卵白」によって発症することが多く、それを除去をすれば発症予防できると考えられていました。
実際、第一子がアレルギー疾患を持つ場合、妊娠後期8か月から出生後8か月まで母子ともに除去すると、第2子のアレルギー疾患の発症頻度が少なくなる。との論文もあり、乳児期は特に卵の制限を勧めていました。
しかし、現在では除去するより経口免疫寛容と言って、少量ずつ食べさせる方が、食物アレルギーの予防になるとの考えが主流になってきました。
ただし、乳児期に食物アレルギーとして症状が出た場合は除去が原則なので注意が必要です。
最近では、初期の食物抗原は、経皮感作と言い皮膚からの食物抗原の侵入が関与することが判明し、乳児期のスキンケア(保湿剤や軟膏など)が重要だとわかってきました。このことが、アレルギーを理解頂くための入口として一番大切です。
また、乳児期に卵白のアレルギーがある場合は50~80%はダニのアレルギーに移行しますので環境整備の必要性が指摘されています。
早期に保育園に通園して感染の暴露も多く、気道症状が多い場合は、抗アレルギー薬の早期投与も予防効果があるとされています。
将来は、乳児期の遺伝子検査で発症が予想され、事前に対応できる時代がくるかもしれません。
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