-
蚊アレルギーについて
▲目次へ戻る
蚊に刺された場合、翌日くらいから患部の皮膚炎が重症化したり、皮膚の肥厚が見られたり、水疱が形成される患者さんがいます。蚊に刺されないように予防することには、限度があります。
刺されることを前提に蚊のシーズン(5月~10月まで)は、抗アレルギー薬の内服を継続したり、悪化時の対応薬と対応策を準備しておくことが大切です。
-
蜂アレルギーについて
▲目次へ戻る
蜂でアレルギー反応を起こすのは、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチです。
特に注意しなければならないのは、以前蜂に刺されたことがあって、蜂に対するIgE抗体が出来ている人です。
当院にも林業や養蜂場で勤務される方々から検査の依頼があります。
日本では毎年20人程の死亡例もありますし、上記の職業の方々の検査陽性率は40%位と言われています。
その他、家庭菜園をされる方や、蜂に刺されやすい環境にある方、蜂に刺された既往歴をお持ちの方は検査をされることをお勧めします。
蜂に刺されたときの治療は、蜂に対する抗体を持つ場合であってもアナフィラキシー発症は10%だと言われていますので、抗アレルギー薬と抗ステロイド薬で収まる場合がほとんどですが、症状の悪化が予想される場合には直ちにアナフィラキシーの治療を行います。
また、今までにアレルギーが強く出現したことがある場合は、取り置きの薬とエピペン注射薬(自己注射)の携帯が必要になります。
-
昆虫アレルギーについて
▲目次へ戻る
昆虫のアレルギーは、蜂などに刺されて起こるものや、蝶や蛾やゴキブリのようにアレルゲンを吸い込むことにより起こるもの、毛虫のように触れると起こるものがあります。
昆虫に刺されて起きる皮膚症状には「痛み」「痒み」があります。
痛みは、刺されたことによる物理的なものと、注入された物質により起こります。
痒みは皮膚に注入された物質に対するアレルギー反応で起こります。
この反応には、即時型反応以外に、遅延型反応として刺された1~2日後に痒みや発赤、湿疹や水膨れを起こすことがあります。
治療は、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬の内服と抗ヒスタミン薬とステロイド薬の軟膏を使用しますが、ステロイド薬の内服薬を併用する場合もあります。
特にアトピー性皮膚炎や皮膚が弱い方は、皮膚に細菌が常在していることも多く、掻き壊しからとびひになったり、治りにくい痒疹となり長期化する場合がありますので、早期の治療をお勧めします。
-
ペットアレルギーについて
▲目次へ戻る
ペットとして良く飼われている毛のある動物(犬、猫、ハムスターなど)のアレルゲンは、非常に小さく長時間空気中にとどまります。粘着性もあるため、いろいろなところに留まりやすく、ペットを手放しても長時間アレルゲンとして確認されます。(20年間という報告もあります)
海外では、ペットの飼育がアレルギーの発症を抑えるという考えもありますが、一度発症すると悪化因子であり続けることがほとんどです。
アレルギー疾患をお持ちの方は、飼育前にアレルギー検査を行い、陽性であった場合、飼育後にアレルギー症状が出た時の対応・対策を考えておくことが必要です。
実家にペットがいて帰省すると症状が出る等の場合は、帰省前に掃除や毛の処理を徹底的にやってもらったり、事前に予防薬や対応法を考えると症状の軽減や消失することも可能になります。