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花粉症の治療について
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成人に見られたような感冒様症状や喘息症状はそれに対する治療(対処療法)を行います。
アレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎に共通した治療は、抗アレルギー薬(クラリチン、アレグラ、ザイザルなど)を、眠気の有無や重症度に応じて薬剤の調整を行います。
また、重症者や大量飛散の時は、短期間ステロイド薬(プレドニゾロンやリンデロンなど)の内服を行います。
【低年齢で鼻汁がひどい場合】
抗ヒスタミン薬(タベジール、ペリアクチン)を使用します。
鼻閉がひどいが点鼻薬が使えない場合は、抗ロイコトリエン薬(オノン、キプレスなど)の内服も行います。
【鼻炎に関して】
副腎ステロイド薬の点鼻薬(ナゾネックス、フルナーゼなど)を使用します。
鼻閉がひどい2歳以上のお子様の場合は、血管収縮剤(トラマゾリンなど)を短期的に使用します。
【結膜炎に関して】
抗アレルギー薬(アレジオン、リザベン、インタールなど)の点眼薬を使用します。
重症の場合は、副腎ステロイド薬の点眼薬(フルメトロンなど)を短期的に使用します。
花粉症は、前年までの症状や発症する時期や重症度から今年の対策を事前にたてることが大切です。また、前年夏の日照時間に花粉量が左右されます。事前の花粉予想も参考にしてください。
「予防投薬」といって、発症する前の2週間前より抗アレルギー剤を内服(点眼薬、点鼻薬も同様です)すると症状が軽減しますので、シーズン前の受診を勧めています。
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花粉症の一般的対策について
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やはり、花粉を出来る限り体内に入れないようにすることしかありません。
(1)外出時は、マスク、サングラス、帽子などを着用する。
(2)窓や戸の開閉をなるべく少なくする。空気清浄機も効果的です。
(3)外出から帰ったら、衣類や頭髪についた花粉を落とす。
(4)毎日の掃除はこまめにして、整理整頓に努める。
洗濯物や布団を外に干すのを極力控え(なるべく風の強い日にする)、取り込むときはよく花粉をはたく。
(5)前日が雨で、当日が晴れや風の強い日は、花粉が飛びやすいので外出を控える。
(6)この時期は規則正しい生活を送る。
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花粉症とは?
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花粉症は、さまざまな花粉がアレルゲンとなり、鼻や目や気管支などの粘膜にアレルギー反応を介して炎症を起こし、様々な症状が生じるアレルギー疾患です。
「スギ」以外は、1月頃の「ハンノキ」・4月頃の「ヒノキ」・5月頃の「カモガヤなどのイネ科」・秋の「ブタクサなどのキク科」の雑草類がアレルゲンとして多く見られます。
診断には、まずアレルギー症状、地方による花粉の分布や飛散時期、生活圏に雑草があるかを合わせて花粉症であると推定し、主としてIgE検査を用いて確定診断します。
最近「スギ花粉症」の低年齢化が言われていますが、その他の花粉症も同様です。
生後半年以内に大量の花粉をあびると花粉症になりやすいことがわかってきました。
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花粉症の症状について
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主として鼻水、くしゃみ、鼻閉などのアレルギー性鼻炎症状。
眼のかゆみ、充血、流涙などのアレルギー性結膜炎症状が主体です。
成人では、咳(発作的の誘発され、とまらなくなることもあります)、喉のイガイガや痛み、倦怠感、微熱などの感冒様症状、合併した喘息発作も見られます。