小麦アレルギーについて
小麦は、即時型食物アレルギーの原因食物の第3位で1割を占めます。
近年増加しているのは、食生活の欧米化により母乳を介した経母乳感作や環境中のアレルゲン増加による経皮感作が原因であると推定されています。
小麦アレルギーは・・・
①乳幼児の即時型症状
②食物依存性運動誘発性アナフィラキシー
③パンや菓子職人にみられる小麦による喘息
④加水分解小麦を含んだ石けんの使用で経皮感作した後に発症など
この中で、乳幼児の小麦アレルギーは除去をすれば就学前には90%が耐性ができるとされていますが、それ以外は、耐性ができないことが多く除去が原則になります。
小麦の主なアレルゲンはグルテンです。このグルテンに含まれるグリアジン(特にω5-グリアジン)が主要なアレルゲンで、この抗体価が高いと小麦アレルギーやアナフィラキシーの症状誘発率が高いと言われています。これは、小麦による食物依存性運動誘発性アナフィラキシーでも同様ですが、興味深いことに加水分解小麦を含んだ石けんで発症した小麦アレルギーの患者さんでは、ω5-グリアジンよりもグルテン特異的IgE抗体の方が高値を示すほうが多いとの報告があります。
小麦のアレルゲンは高温加熱しても抗原性は低下しませんが、調味料などの発酵食品は、たんぱく質が分解されているため摂取可能なことが多いです。ただし、小麦アレルギーにおける大麦やライ麦の交差反応が20%位みられるので注意が必要です。小麦アレルギーは、経皮感作の可能性があるので、アトピー性皮膚炎のお子さんでは、小麦粘土や調理実習における皮膚感作にも注意が必要です。
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